ユーザーは時として設計者の意図と異なる使い方をします。
設計者には製品に対する自身の理念があり、設計者が思い描いた使い方で最も美しく、機能的になるように設計しているはずです。
しかしユーザーにも製品に対する要求があり、それに沿った使い方をするのは自然な行為です。
もし、ユーザーの要求と製品の特性が合致しなければ、ユーザーは不満を持ちながら使い続けるか、新たに買い直すことになります。
なぜなら、ユーザーは製品の仕様を変更する術を持たないからです。
私が3Dプリンタを手に入れたかった理由の一つが、従来は困難だった複雑な造形も、パソコンに入力さえすれば、特別な製造技術なしに作成できると考えたからです。
製品は時として、その適用範囲を広げるために、色んなアタッチメントを同梱させます。
その多くは能動的な機構を持たない構造上のアタッチメントで、樹脂で作られています。
3Dプリンタはユーザーが自身の手でアタッチメントを作り、製品の適用範囲を広げることを可能にします。
私はパソコンのオーディオ出力として、昔、車載していたBoseの小型スピーカーをBoseの小型アンプで鳴らしています。
このアンプは小型スピーカーに最適化されたイコライザーが入っており、また形も小さいので、デスクトップに置くに適しています。ところが、その形状は、スピーカーに直接取り付けるか、据え置きにする場合でも横置きにしかできないものとなっています。
買った当初、アンプは本と並べて置くことを想定していたのですが、縦置きにできないことが分かり、仕方なく見えない場所に横置きしていました。
今回、3Dプリンタが手に入ったので、この問題を解決すべく、縦置きを可能にするアタッチメントを作成しました。
今回もAutodesk 123D Designを使って設計しました。
今回もよく落ちました。
3Dプリンタ(RepRapPro Huxley)で出力します。
コンピュータに入力した形状が実際に出来上がる様は、何度見ても楽しいです。
作成したスタンドを取り付けた様子です。
フィラメントが白しかなかったので、これを使いましたが、黒の方が一体感があって良かったかもしれません。
下表は今回設計・使用した部品の一覧です。
3Dデータ(STLファイル)もアップしましたので、個人的な利用の範囲で、自由にお使いください。
項目 | 数量 | 入手 |
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スタンド | 1 | ダウンロード |
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