ノイズフィルターの設置

投稿 金 9/ 6 14:47:21 2024 | アマチュア無線 | hotall

あらゆる電子機器から電波は出ています。
これまでは気にもしていませんでしたが、無線機を使うようになって、如何にノイズが多いのか、実感させられます。

もし、電波が聞こえるなら、この騒がしさに、日常的に悩まされていることでしょう。

実際、無線機にはスキャン機能がありますが、キャッチするのはノイズばかりで、屋内ではこの機能をほとんど使わなくなりました。


一体どの機器からノイズが出ているのか、機器の電源を入り切りして調べてみると、特に、パソコンから強い電波を出していることがわかりました。

部屋にはサーバーが常時稼働していますし、運用する際は、ログソフトをデスクトップパソコンで動かしています。どうにか、これらの機器を止めずに、ノイズを減らせないかと思ったのです。

電源ケーブルや信号ケーブルには、手あたり次第にフェライトコア(通称パッチンコア)を嵌めましたが、思ったほど効果はありません。
信号ケーブルを抜き差ししてみると、どうも一番のノイズは電源コードから発しているようです。

そこで、電源コードにノイズフィルターを取り付けることにしました。

この文書は個人的なものであり、内容について一切の責任を負いかねます。



ノイズフィルターは既成品を使い、ケーブルと本体の間に繋ぎます。

ちょうど、インレットプラグタイプのノイズフィルターが見つかったので、これを使用することにしました。この製品は機器の電源端子として組み込むものですが、これに電源ソケットを付けることで、本体や付属の電源コードを加工することなく繋げられます。

ノイズフィルターを収めるケースを3Dプリンターで作成します。
ネジ穴はM3のタップを切ります。

既成の電源コードを切断し、ソケット側を使用します。

ケースにコードを通し、電源フィルターにはんだ付けします。
抜け防止に、コードはタイラップで縛ります。

フィルターをケースにM3皿ネジで固定します。

PC用とディスプレイ用を作成しました。

PCに設置。

ディスプレイに設置。
結果は・・・。
ノイズはなくなりはしませんが、レベルはかなり下がりました。

ノイズ対策は難しい。



下表は今回設計・使用した部品の一覧です。
3Dデータ(STLファイル)もアップしましたので、個人的な利用の範囲で、自由にお使いください。
項目数量入手
フィルターケース本体1ダウンロード
ノイズフィルター
TDK-Lambda RPE-2010
TDK-Lambda RPE-2003
1ネット
電源コード
ソケット側3P/アース付き
1ネット
皿ネジ・ナット・ワッシャ
M3x12mm
2ホームセンター

アンテナケーブルの引き込み

投稿 日 8/25 17:35:05 2024 | アマチュア無線 | hotall

ヘンテナをベランダに立てたのは良いのですが、通信の度にケーブルを引っ張ってくるのは現実的ではありません。
いつでも、机の上で運用できる環境がベストです。

それにはまず、アンテナケーブルを屋内に引き込む必要があります。
フラットケーブルで窓から引き込む方法も考えましたが、使っていないエアコンダクトがあったので、これを利用することにしました。

外側と内側のエアコンダクトキャップにコネクタを取付け、両者を繋ぎます。
今ついているエアコンダクトキャップは原状回復できるように、そのまま保管し、3Dプリンタで新たにキャップを作ります。

3DCADで設計し、3Dプリンタで出力します。

出力した外側と内側のキャップと両者に付けるコネクタとケーブル、キャップを固定する角材、その他ネジ類を用意します。

キャップのネジ穴はM3タップを切ります。
M3ネジでキャップにコネクタを取り付けます。

固定用の角材にM4タップを切ります。
(当初、M3ネジを想定していましたが、角材には、既に、これより大きな穴が開けられていたので、M4にサイズアップしました。)

片方のキャップに固定用の角材を嵌めます。

外側のキャップを取り付けます。
隙間を防水粘土で塞ぎます。

内側のキャップを取り付けます。
双方に角材を嵌め、M4ネジで固定します。

机に取り付ける端子台を作成します。
3Dプリンタでボックスを作成し、延長ケーブルコネクタを取り付けます。
ネジ穴はM3タップを切ります。

机にはクランプで固定します。

端子台を組み立てます。

机に固定します。
あとは、ケーブルを這わせるだけです。

実は、購入した8Dケーブルは太さが10mm以上もあり、市販の3号モールでも、ちゃんと収まりません。
仕方ないので、直線部分の目立つところだけ、モールを配置し、ケーブルを無理やり押し込めました。

5Dケーブルにすれば良かったかな。


箱庭シャックの出来上がり。
これで机に向かって運用できます。

そうなると、ハンディ機ではちょっと物足りない感じですが。
いえ、初心者なら、まずはここからですね。



下表は今回設計・使用した部品の一覧です。
3Dデータ(STLファイル)をアップしましたので、個人的な利用の範囲で、自由にお使いください。
項目数量入手
エアコンキャップ
角材固定ネジ穴はM3->M4に変更要
1ダウンロード
端子台1ダウンロード
ポリエチレン角材
10x10x500mm
1ネット
N型レセプタクルコネクタ3ネット
N型ケーブルコネクタ・メス1ネット
テーブルクランプ1ネット
ネジ・ナット・ワッシャ
M3,M4
必要量ホームセンター

ヘンテナ製作

投稿 火 8/20 15:22:09 2024 | アマチュア無線 | hotall

ワッチをして痛感したのが、アンテナの必要性です。
面倒なので、避けていましたが、結局、ここから始めなければいけないようです。

アンテナについて、ネットで色々調べてみました。
八木アンテナは性能が良いようなのですが、集合住宅のベランダでは目立ちます。それに、奥行きが長いので設置が難しそうです。
全方向性と設置の容易さから、モービルアンテナを設置する例も多いようです。

そんな中、手作りするという方法があることを知りました。
そういえば、BCLをやっていた時も、アンテナ線を窓の外に張っていたことを思い出しました。

ネットの情報で、簡単そうな手作りアンテナの例を見つけました。それがヘンテナです。
名前はキャッチ―ですが、製作者も多く、評判も良いようです。
材料もケーブルやコネクタ以外はホームセンターで揃うので、これに決めました。

ネットの情報をもとに、各素子の長さを計算します。


バランはシュベルトップ。

ケーブルは損失を少なくするため8D(-FB-LITE)としました。
後で気づいたのですが、このケーブルは太すぎて、扱いに苦労しました。

コネクタは無線機側のSMA型以外、N型レセプタクルで統一。

給電点は調整が必用なので、可動式のねじ止めとしました。

材料は、素子が真鍮パイプ、給電点が真鍮の立方体ブロック、支柱が塩ビパイプ。

支柱と素子を固定する部材は3Dプリンタで作成します。

まず、設計通りに部材を切断します。
素子は直角に接合するため、45度の傾斜で切断します。
給電点のブロックは、素子を通す穴と、ネジを刺す穴、そして給電する線を繋ぐ穴を開けます。
ネジを刺す穴はタップでねじ切りします。
支柱と素子の固定部材を3Dプリンタで出力します。

素子を直角にはんだ付けで接合します。

ケーブルにバランを取り付けます。

シールド網目線で作成することが多いようですが、今回は接着テーブの付いた銅箔で作成しました。

組み上げます。

給電点の調整をします。

SWRが目的周波数で最小になる点を探ります。
それにはアンテナアナライザーが必用なので、別途購入しました。
結構高額で、既成のアンテナが購入できる金額です。

自作アンテナは経済的なメリットがあまりなさそうです。


早速ベランダに立ててみました。

無線機に接続して、受信してみます。
付属のホイップアンテナよりは強く受信できています。

指向性アンテナなので、方向や壁からの距離など、色々試してみたいと思います。


完成したアンテナを眺めながら、ここからHAM仲間と繋がると思うと、感慨無量です。

その前に、ケーブルを屋内に引き込む作業が残っています。



下表は今回設計・使用した部品の一覧です。
3Dデータ(STLファイル)をアップしましたので、個人的な利用の範囲で、自由にお使いください。
項目数量入手
素子・支柱固定部材
コネクタキャップ
1ダウンロード
真鍮パイプ
Φ4mmx1m
2ホームセンター
塩ビパイプ
Φ18mmx1m
1ホームセンター
真鍮四角棒
10mmx10mm
10mmの長さにカットして使用
2ネット
ネジ・ナット・ワッシャ
M3
必要量ホームセンター

アマチュア無線事始め

投稿 金 8/16 15:57:49 2024 | アマチュア無線 | hotall

私が中学生だった頃、BCLがちょっとしたブームでした。
もともと電子工作が好きで、ラジオを作ったりしていた私も、お小遣いを貯め、流行りのBCLラジオを買いました。


ノイズの中に僅かに聞こえる放送を求め、ベリーカードを集めるこの宝探しは、私を夢中にささせました。

アマチュア無線の事を知ったのも、その時です。
ときどき入ってくる、もごもごとした、雑音とも音声ともつかない不思議な電波。ラジオに付いていたSSBというスイッチを入れると、それは音声で、一般の人が会話を楽しんでるのが分かったのです。

興味が湧き、アマチュア無線について調べると、電波を出すには資格が必用で、しかも、無線機も高価であったので、中学生の私には諦めざるを得ませんでした。

月日が経ち、わたしも高齢者と呼ばれる年齢になりました。
何か新しい事を始めようと考えていた時、書店の資格本売り場で、アマチュア無線の対策本が目にとまりました。すっかり頭の中から消え去っていたこの言葉は、少年時代の思いを呼び覚ましたのです。

そうだ、昔諦めたこれをやってみよう。

実はその時、第二種電気工事士の試験を受けていました。筆記試験が終わり、ちょうど、実技試験まで、しばらく時間が空いていたところです。

安易に考えて対策本を購入しましたが、試験内容は結構難しく(私にとっては)。毎日、勉強をしましたが、結局、自信の無いまま、試験日を迎えたのです。
幸運にも、なんとか合格でき、開局までの壁の半分は越えることができました。

次は、無線設備です。
予備知識もないまま、秋葉原の無線機屋へ。
初めて入る無線機の店で、どきどきしながら、店員のアドバイスを受けました。

その時、無線機より先にアンテナを決めなければいけないことを知ったのです。
つまり、アンテナの種類はもとより、アンテナを設置する場所や方法を決めなければならないのです。

自分の無知に、恥ずかしくなりながら、また出直さなければならないのかと落胆しました。

悩んでいる私に店員は、初心者なら、まずはこれを買ってはどうかと、ショーケースの中のハンディ機を指差しました。

なるほど、これならば、取りあえずアンテナの事は考えなくて済みます。
私は勧められたID-52というアイコムの無線機を購入し、家に持ち帰りました。

早速、開局申請を出して開局準備です。
免許状が届くまでにしばらく日数があるので、交信の手順を覚えます。
それには、ワッチです。

わくわくしながら新品の無線機の電源を入れます。

ん?何も受信できません。
それはそうです。鉄筋コンクリートの集合住宅の屋内では、電波は届きません。


ベランダに出て、ようやく数局の電波を受信することができました。
しかし、ほとんどがトラック運転手のラグチュー。

周波数をメインチャネルに合わせ、無線機をベランダに放置して、CQ呼出しを待つしかありません。

そして、ようやく受信できた交信も、一方の声しか聞こえないのです。

それでも、相手局の通話を推測しながら、なんとか通話の流れを知ることができました。

それにしても、ワッチするたびにベランダに出るのは面倒です。
そう考えると・・・。
うーん、やっぱりアンテナか。
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