自動車(XANTIA)シフトノブの革巻き

投稿 2013/11/02 (土) 午後 07:05 | 自動車 | hotall

東急ハンズやユザワヤに用もなく行くことがあります。
これらの店には様々なDIYコーナーがあります。(残念な事に横浜の東急ハンズは違う方向に転身してしまいましたが。)
素材面だけでも、木材、金属、プラスチック、布、粘土など多種多様です。
そんな中でも革は、私が全く知らない分野の一つです。




90年代のCITROEN車のシフトノブは樹脂がすぐに崩壊することが知られていますが、私の車も例外ではありませんでした。
シフトノブのグリップの樹脂がどんどん剥がれはじめました。
しばらくは布を巻いて使っていましたが、その布も擦り切れはじめ、見た目も悪いですし、感触も悪く、運転中気になってしまいます。
そこで、このシフトノブに革を巻くことにしました。

この文書は個人的なものであり、読者による修理を推奨するものではなく、内容について一切の責任を負いかねます。





ボンドで剥がれた樹脂を貼り付けます。




樹脂が紛失して欠けた部分や、亀裂はパテで埋めます。
私は手元にあったボディー用パテを使用しました。




まず、シフトノブの型を取ります。
ちぎった紙を濡らして、ノブに張り付けていきます。




張り付けた紙の上に水で薄めた木工ボンドをはけで塗ります。
その上からちぎった紙を貼り付けます。

浮いた部分は水で薄めた木工ボンドをはけで塗って貼り付けます。
乾くまで放置します。




車内でこれ以上の作業が難しくなってきたので、シフトノブを外すことにしました。
ブーツを下にずらします。




左右のトルクスネジを外します。




ボタンを押しながら左に90度回転させます。




更に引き気味に90度回転させます。
するとノブが外れます。




革は複数に分割して張り合わせます。
乾いた紙の上から分割する線を引きます。




縫い目として一定間隔に印を付けます。




こんな感じです。




分割線に沿ってカッターで切り離します。




切り離しました。
これから平面の型を起こすのですが、思った以上に膨らみがあるので、かなり革を伸ばす必要がありそうです。




この状態では平たく置けないので、ふくらみの部分にカッターで切れ目を入れます。




白紙の上に先ほどの型を置いて、輪郭と縫い目を書き写します。




伸びしろを見越して、少し小さめに切り取り線を書きます。
(後でわかるのですが、今回は膨らみが大きいので、伸びしろは必要ありませんでした。)
針穴を書き込みます。
今回はジグザグに縫うので、縫い合わせる片方は、初めと終わりを除き、半ピッチずらします。
写真は出来上がった平面型です。




道具と素材を用意します。
縫い針と蠟引き糸、そして革です。しめて1,300円でした。
縫い針はカーブ針にしてみました。
革はなるべく伸びやすい薄いものにしました。




平面型を切り抜き、両面テープで革の表面に貼り付けます。




型に沿ってハサミで切り抜きます。
いらなくなった雑誌の上に切り抜いた革を乗せ、縫い穴の場所に上からキリで穴を開けます。
雑誌は穴だらけになります。ごめんなさいトラ技。




ボタン穴をカッターで開けます。




型紙を外せば、材料の用意ができました。




いよいよ縫い合わせですが、今回は初めてでもあり、簡単に一本針でジグザグに縫うことにしました。




片側を縫い終えた状態です。
やはり膨らみが大きいので、もう片方を縫うには短すぎます。




そこで革を濡らし、延ばすことにしました。




膨らみのある部分を何かの丸い角に押し付けて伸ばします。
私は粒ガムの四角いケースを使いました。




少しは伸びましたが、それでも足りないので、手で伸ばしました。




何とか縫えるぐらいに伸びました。
しかし時間とともに縮んでいくので、濡らしながら伸ばしながら縫っていきます。
指で伸ばすのが厳しい部分は先が平らなペンチで伸ばしました。
あまり力を入れると裂けそうです。特に穴を開けた部分は弱いので注意します。
また。ペンチを使う場合は革の表面に傷をつけてしまう可能性があるので、極力使わないようにしました。
苦労しながら何とか縫い終わりました。




かなり力がかかったので、ボタン穴周りの樹脂が崩壊してしまいました。
これは剥がれた樹脂を張り合わせることができるレベルではありません。




樹脂粘土で補修することにしました。
樹脂粘土をアクリル絵具で色付けします。




乾くと色が濃くなるので、少し薄いぐらいに色付けします。




粘土を貼り付けます。
粘土が乾いたら、内部の余分な粘土を紙やすりで取り除きます。

これで出来上がりです。




左側です。




正面です。




シフトノブを元通りに取り付けます。

初めてのレザークラフトとしてはうまくいきました。
レザークラフトにはまる人が結構多いと聞きますが、私には未知の世界で、その魅力を知る由もありませんでしたが、カチッ、カチッと少しずつ縫い上げていく楽しさが少し分かったような気がします。
そんなわけで、余った革で何かを作りたいと思った次第です。
これでまたDIY店で巡回するコーナーが増えました。

なお、今回作成した型紙は各パーツのサイズが小さめで、かなり伸ばす必要があり、そのままでは使いにくいと思いますが、何かの参考にとアップしましたので自由にご利用ください。
項目数量入手
型紙1ダウンロード
(印刷オプションは「実際のサイズ」で印刷してください。型紙には左下にスケール(mm)を記入していますので、印刷後に確認してください。)
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コメント

投稿 LUIZZI | 2024/03/25 (月) 午後 06:27 | 18時27分30秒

シフトノブの皮巻き!すごいです!丁寧な施工で感心して拝見いたしました。私もハスラーのシフトノブの皮巻きに頑張ってチャレンジします!
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投稿 hotall | 2024/03/26 (火) 午前 11:55 | 11時55分48秒

コメントありがとうございます。
シフトノブは買い替えることもできますが、自分で作ると、愛着もひとしおです。
手に触れる部分がお気に入りになれば、運転が一層楽しくなります。
ぜひ挑戦してみてください。
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