既にチューナーは調子が悪くなり、リフレッシュをしましたが、今度はCDプレイヤーの音がこもるようになりました。
KENWOOD DP-7060。30年前の製品です。
その年数と症状から、電解コンデンサの劣化だと思われます。
これまでのオーディオ機器をリフレッシュした成功体験があるので、迷うことなく部品を交換することにしました。
ユーザーによる修理はメーカーの保証・修理が受けられなくなる可能性があります。
作業内容は次の通り
- 電源回路とサーボ回路及びデジタル回路の小型電解コンデンサを固体電解コンデンサに交換。
- 大型コンデンサは国内メーカーの105℃電解コンデンサに交換。
- アナログ回路の電解コンデンサをオーディオ用電解コンデンサに交換。
- DACのローパスフィルターに使用されているオペアンプをオーディオ用オペアンプに交換。
NJM4580L -> MUSE8920AE
SOP8からSIP8への変換です。
今回はユニバーサル基板で自作しました。
写真は交換後の基板です。
部品数は多いですが、特に苦労なく終えました。
さて、鳴らしてみます。
あれ、片方しか鳴りません。
もう片方も、少し音が歪んています。
まずは、全く鳴らない右側の回路を調べてみます。
部品を触ってみると、グラグラします。
半田クラックです。
他の部品も、同様に触ってみると、次々と半田クラックが起きてしまいました。
半田の経年劣化です。
すべての部品について、再半田を行いました。
しかしながら、相変わらず右側の音は出ません。
オペアンプを疑いましたが、配線に間違いはありません。
手元のテスターで、オペアンプの出力を調べると、プラスに振り切っています。
あぁ、これはおそらく・・・。発振しています。
なるほど、左側の音も歪んでいる状況と符合します。
位相補償の調整が必用なようです。
オペアンプの特性が異なるので、当然と云えば当然、こうなるリスクはあったのですが。
さて、我家にはオシロスコープもオシレータ―もありません。
それに、私に調整する技能も無いことから、オペアンプの交換は諦めました。
オペアンプは元に戻します。
結果は、無事、両チャネルとも正常に鳴りました。
こもった音も、直りました。
オペアンプの交換は心残りですが、メーカーの音作りを重視する意味でも、やむを得ないかなと自分を納得させました。