歳を取ると、いろいろと億劫になります。
子供の時から好きだった天体観測。近頃では天体望遠鏡も、押し入れにしまい込んだままです。
昨冬に、皆既月食と天王星食が同時に起きるということで、さすがにこれは見なくてはと、久々に望遠鏡を引っ張り出しました。
なんとか見ることはできましたが、赤道儀が動きません。
写真は流れるし、頻繁に手動で位置合わせをしなくてはなりませんでした。
これは直さねば。
と思いつつ、ずっと放置していましたが、ようやく手をつけることにしました。
調べてみると、電池の一つが劣化していただけです。
この赤道儀、単二電池が6本も必用なのです。
使用頻度が少ない私の場合、電気が枯渇する前に、電池が劣化してしまうのです。しかも1本でも劣化すると、全取り替えとなってしまいます。
最近は、移動する機器の電源には、充電できるリチウム電池が主流となり、乾電池はランニングコストが高くなってしまいました。
そこで、世の中に多く出ているモバイルバッテリーで、赤道儀を駆動することを考えたのです。
ユーザーによる改造はメーカーの保証・修理が受けられなくなります。
これをモバイルバッテリーの5Vで駆動するには、DC-DCコンバータで昇圧しなくてはなりません。
メイン基板にはステッピングモータードライバIC、裏面にはロジックICが実装されています。
左側のアルミ板放熱器にはロジック回路電源用の3端子があります。
5V/1Aです。本来ならこれもスイッチング式に置き換えたいところですが、スペース的に大変そうなので止めます。
メイン基板とスイッチ基板に間に若干の空間があるので、DC-DCコンバータボードは入りそうです。
AE-LTC3111。
入力2.5V-15Vから出力2.5V-15V/1.5Aが取り出せます。
これなら、従来の電池も、モバイルバッテリーも接続できます。
コンバータボードとスイッチ基板の半田面をカプトンテープで絶縁します。
固定はできませんが、絶縁しているので良しとします。
スイッチを入れるとパイロットランプが点きました。
ギアのゴムカバーを外し、モータの動作を確認します。
無事、動いていることが確認できました。
これで快適に観測ができそうだ。
と思いながら、押し入れにしまいました。