3D年賀状(2016)

投稿 2016/01/04 | デジタル工作機 | hotall

不思議なことに、過去に苦労したことは、その行為はよく覚えているですが、その苦労の程度は思い出せません。したがって、それが成功体験であれば、楽観的な思考のもと、また同じことを繰り返してしまうのです。

かつて、3Dプリンタを製作した年に、その応用として3D年賀状を試しに作りました。しかしながら、完成はしたものの、夫婦で徹夜作業となり、苦労した経験がありました。

あれから2年が経過し、今年も年賀状の季節となり、そろそろ準備をしなければと思案していると、あの3D年賀状の記憶が蘇ってきました。

そうだ、また作ろう。前回の経験を生かせば、今度は簡単に作れるはずだ。

こうして、この安易な決断が同じ轍を踏むことになるのです。




前回は小物入れを作りました。
今年も同じものでは面白みが無いので、何か別のものをと悩んでいました。

机に転がっているスマホを眺めながら、買い替える度に大きくなるこの装置の置き場がないことに気づきました。

スマホスタンドを作ろう。







来年は申年なので、造形のどこかに猿の形を取り入れようと思いました。
まずは頭に浮かんだイメージをラフなデッサンに書き出します。

猿がスマホを支えているイメージです。




デッサンを元に3Dのモデリングを行います。

はがきサイズに梱包するので、前回と同様に平板の部品を組み立てるものとします。

今回も123D Designを使いました。




出力します。

何とか1体分の部品をベッドに収めることができました。




組み立ててみました。

猿が支えているように見えます。
今話題の○○丸のポーズにも見えます。




早速、スマホを乗せてみます。

5インチのものは縦にも置けますが、6インチのものは横に置きます。
充電する時は、小さなコネクタのケーブルなら繋いだ状態で縦に置けます。そうでない場合は横に置きます。




これはイーゼルのようなものですので、サイズさえ合えば何でも置けます。

例えば小さなメモ帳。




メッセージカードなど色々置けます。




さて、どんどん出力し、人数分だけ作成します。
とは言っても、1セット出力するのに40分かかります。1回ずつ手でセッティングしなければならないので、寝ている間に出力するという訳にはいきません。
結局、出力するだけで丸二日かかりました。




そして、梱包です。

前回と同様に厚紙でパッケージを作ります。
内側に組立て図と配置図を、外側に宛名と絵を印刷し、切り取ります。
折り目を付けて、部品を配置し、糊で封をします。




出来上がりです。

一見すると表が宛名、裏が絵の厚みのある年賀状に見えます。

下表は今回設計・使用した部品の一覧です。
3Dデータ(STLファイル)もアップしましたので、個人的な利用の範囲で、自由にお使いください。
項目数量入手
猿部品4ダウンロード
パッケージ印刷1ダウンロード

今回も結構な作業時間を要してしまいました。
体力的な理由で徹夜はしませんでしたが、その代わりにすべてが終わったのは大晦日でした。
そしてこう思うのです。

「次回はやらないな。」

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