3Dプリンタ(RepRapPro Huxley)のY軸ベルトのテンションとフレーム補強

投稿 2013/10/04 | デジタル工作機 | hotall

最近、私も年を取る毎にやる気が起きにくくなってきました。

やる気が起きる状態をテンションが上がると云いますが、この言葉、調べてみると和製英語だそうです。
本来、tensionは緊張を意味しますが、どうしてこれがやる気というプラスの意味に変わってしまったのかが不思議です。
「生活に張りがある」の言い方があるように、日本人は昔から緊張状態を好むのかもかもしれません。
しかし、最近ではゆるキャラが流行るなど、傾向が変わってきているようですね。




3Dプリンタが完成してから、何度調整してもY軸方向の精度が良くなりません。

これは駆動ベルトが緩んでいるのが原因ではないかと考え、張りを強くしてみました。
結果は多少精度が改善したものの、X軸に比べて精度は悪く、問題は解決はしませんでした。

更に困った事に、この対策過程で、ベルトの張りを強くするとフレームが容易にたわむ事が判明しました。
フレームの歪みは色んな箇所の精度に影響するので良くありません。この問題も解決する必要があります。

RepRapProのフレームは寸切りボルト(長ネジ)で構成されています。
この細長い棒は、押し引きの力には強いのですが、曲げの方向には弱いのです。
Y軸の駆動ベルトはボルトの中間部分に取り付けてあるため、ベルトの張力は、このボルトの曲げ方向にかかり、ボルトを歪めてしまうのです。
そこで、ベルトの張力で歪まないようにフレームを補強することにしました。



補強策として、ベルトの張力を支えるように前後のボルトを新たなボルトで固定します。
折角、組立・調整したフレームを分解したくはないので、ボルトを入れる個所はU字にして、ベルトの張力の方向だけを支える仕組みとしました。



ボルトを繋ぐ部品をAutodesk 123D Designで設計します。




3Dプリンタで出力します。




今回使用する部品です。
樹脂部品以外に市販のボルト、ナット、ワッシャを使用します。




ベルトのすぐ横に組み付けます。

この補強により、ベルトの張りを強くしてもフレームが歪まなくなりました。

ベルト張力による歪みがどれだけ影響しているかわかりませんが、少なくとも不安要素をなくすことができました。

下表は今回設計・使用した部品の一覧です。
3Dデータ(STLファイル)もアップしましたので、個人的な利用の範囲で、自由にお使いください。
項目数量入手
ボルト固定具2ダウンロード
寸切りボルト
(M6x250mm)
1市販品を切断
ナット(M6)4市販品
ワッシャ(M6)4

今回は本来の問題を解決することができませんでしたが、完全解決に向けてテンションを上げたいと思います。
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