3Dプリンタ(RepRapPro Huxley)の組立-Z軸機構組立

投稿 水 8/ 7 15:27:01 2013 | デジタル工作機 | hotall

X軸機構で作成した昇降台を上下に移動させます。
昇降台は左右のステッピングモータから長ネジを使って駆動されます。


この文書は個人的なものであり、公式組立マニュアルから私の理解した事柄を補足的に記述したものです。この記述を参考に製作された場合の一切の責任を負いかねます。組立に当たっては、基本的にRepRapサイトの公式組立マニュアルを参考にしてください。






Y軸ロッドとZ軸ロッドの直交度を調整します。
また、左右のZ軸ロッドが平行になるように調整します。





Z軸ロッドを固定している外側のナットを緩めます。
ロットをずらして昇降台(X軸機構)を差し込みます。
Y軸ロッドとZ軸の直交度と左右のZ軸ロッドの平行度を確認しながら、昇降台の幅を微調整します。
調整後、Z軸ロッドを固定します。





Z軸駆動モーターのシャフトに駆動用長ネジを連結するチューブを取り付けます。
モーター側、長ネジ側を固定するU字部材を取り付けます。




シャフトのU字部材が、モーター台座に接触しないように調整します。




昇降台に長ネジを受けるナットを取り付けます。
ナットを押えるバネも同時に取り付けます。




昇降台に長ネジを差し込みます。





モーターを台座に乗せ、ネジで緩く固定します。
昇降台に取り付けた長ネジを回しながら、連結チューブに差し込みます。
連結部の直線性を保つため、一旦、シャフトに触れるまで奥に差し込みます。
モーターを固定した後、長ネジを少し緩め、シャフトとの間が2mm程度離してから連結チューブを固定ます。




昇降台のX軸ロッドが左右のY軸ロッドに対し等距離になるように、長ネジを回して調整します。




これで、すべての位置決め機構が完成しました。
ようやく、3Dプリンタらしくなってきました。

3Dプリンタ(RepRapPro Huxley)の組立-X軸機構組立

投稿 火 8/ 6 16:10:30 2013 | デジタル工作機 | hotall

RepRapのX軸の位置合わせはZ軸機構で駆動される昇降台上でホットエンドを左右に移動させます。
ホットエンドの台座はステッピングモータからベルトを使って駆動されます。


この文書は個人的なものであり、公式組立マニュアルから私の理解した事柄を補足的に記述したものです。この記述を参考に製作された場合の一切の責任を負いかねます。組立に当たっては、基本的にRepRapサイトの公式組立マニュアルを参考にしてください。






昇降台の左右の部材のZ軸ロッドを通す箇所にベアリング用のブッシュをはめます。
ロッドを通して、滑り具合を確認します。




すこし固かったので、やすりで軽く削ってみました。
マニュアルには削りすぎないように注意書きがあったので、気を付けて削ったはずだったのですが、4つのうち1つを削りすぎてしまいました。




ブッシュと樹脂の間にメンディングテープを2枚挟むことで、丁度良くなりました。




ホットエンドの台座にベアリングをセットします。




昇降台を組み立てます。




昇降台の幅を、Z軸ロッドの幅に合わせます。
フレームの上に乗せ、ブッシュの穴と、Z軸ロッドが合うように調整します。




ベルトをアイドラーとモーターの穴を経由して、一周させます。

アイドラー用のベアリングを取り付け部材で固定します。




モーターのシャフトにプーリーをはめます。シャフトの欠けとプーリー穴のDの形を合わせます。
プーリーとモーター本体が接触しないように、紙で作ったスペーサーを挟んで、プーリーをシャフトの奥まではめます。




モーターを組み付けます。
後でテンションの調整ができるようモーター取り付け用のネジ穴は遊びがあります。最初はなるべく内側に取り付けます。




ベルト固定材として、ベルトを4cmm切り取ります。




切り取ったベルト片をホットエンドの台座に下半分だけはめます。




駆動用ベルトの端をベルト片の歯側に半分だけ潜り込ませます。
ドライバーなどで、横を押しながら、指で下に押します。




駆動用ベルトのもう一方の端の長さを調整して、先ほどと同様に半分だけ潜り込ませます。
後は指で半分だけ出ているベルトを、奥まで押し込みます。




ホットエンドの台座にホットエンド取り付け用の樹脂部材を固定します。




アイドラー側に、幅調整ネジを付けます。
事前にネジを固定するナットを樹脂材の穴に入れておきます。




X軸機構が出来上がりました。

3Dプリンタ(RepRapPro Huxley)の組立-Y軸機構組立

投稿 月 8/ 5 15:01:13 2013 | デジタル工作機 | hotall

RepRapのY軸の位置合わせはテーブルを移動させて行います。
テーブルはステッピングモータからベルトを使って駆動されます。


この文書は個人的なものであり、公式組立マニュアルから私の理解した事柄を補足的に記述したものです。この記述を参考に製作された場合の一切の責任を負いかねます。組立に当たっては、基本的にRepRapサイトの公式組立マニュアルを参考にしてください。






まず、スライド台座を組み立てます。
左右のリニアベアリングとその取り付け部材を組み立てます。結構ガタがあるので心配だったのですが、すべて組み上げると、ガタはなくなります。取り付け位置のばらつきと樹脂の弾力でうまくいくようです。




取り付け部材のネジ穴にバリがあったので、やすりで取り除きます。




台座ができました。




ロッドを通し、右側の2つのベアリングが台座に対し、直角になるように調整します。




両ロットのベアリング間の距離を測ります。




左右のロッドがフレームの中央に配置されるように、U字の樹脂を位置合わせします。
私の場合、ロッド間が108mm、フレームの左右の樹脂間が142mmだったので、フレームの左右の樹脂から17mmの位置にU字の樹脂を配置しました。




右側の2つのベアリングにロッドを通し、フレームに取り付けます。




ロッドの位置を確認しながらナットを締めます。
反対側も同様に行います。




台座の左側のベアリング取り付けネジを少し緩め、左側のロッドを、フレームのU字樹脂とベアリングに通します。
ロッド間の距離が、先ほど台座で測定した距離になるように調整します。




ロッド間の距離を確認しながらナットを締めます。




反対側も同様に行います。




台座を前後に移動させ、スムーズに移動することを確認します。
確認したら、先ほど緩めていた左側のベアリング取り付けネジを締めます。




次にモーターを組み付けます。
モーターのシャフトにプーリーを取り付けます。
シャフトには滑り止めの欠けがあるのですが、樹脂のプーリーの穴にも平らな角があるので、これに合わせます。




モーター取り付け部材をモータに取り付けます。
二つの樹脂部品がずれないように指で押さえながらネジを締めます。




プーリーがモータ本体に触れないように、スペーサーとして紙を用意します。




モーターとプーリーの間に紙をはさんで、プーリーを奥まで差し込みます。




モーター取り付け位置の目安として、台座のベルト挟みの中心に印をつけます。




フレームの後ろ側にモーターを取り付けます。
先ほど付けた印がベアリングの中心になるようにします。




アイドラーを組み立てます。写真の板状のバリは取り除きます。




アイドラーのベアリングがを台座のベルト挟みの穴に合うように取り付けます。




ベルトを取り付けます。
ベルトを組み立てマニュアルに従って、台座→モーターギア→ベアリング→ねじる→ベアリング→アイドラーベアリング→台座に通します。
両端が2cmほど重なる長さに切ります。少し長めの方が、作業しやすいです。




ベルトの緩みを少なくするために、予めベルトのテンションを下げておきます。モーター取り付けネジの2つを外し、モーターをベルトが緩む方向にずらします。




ベルト挟みのネジを緩め、一方の端を反対側に出るまで通し、指でこれを抑え、もう一方の端を凸凹が噛むようにベルト挟みの穴に差し込みます。
その状態で、ベルト挟みのネジを締めます。

ずらしていたモーターを元に戻し、ベルトにテンションをかけます。

これで、一応、Y軸機構は完成です。
後はモーターのギアを指で回して、台座がスライドすることを確認するのですが、私の場合は台座がほとんど動きませんでした。
そこで、原因を調べてみました。





まず、モーター側の取り付け樹脂のベルト穴が狭く、摩擦が大きくなっていました。




ネジの締め付けを緩めると、改善されるのですが、これではモーターにガタが発生してしまいます。
そこで、取り付け樹脂の間に、紙で作ったスペーサーを挟みました。




次にモーター側のベアリングを樹脂の間隔が狭く、ベルトが挟まってしまい、動きが悪くなっていたので、締め付けを若干緩めました。




更にアイドラーの樹脂にバリがあり、これが、ベルトに当たっていました。




バリをやすりで削ります。もともと、ベルトをガイドするために出っ張りがあるので、これは削らず、とげのように出っ張った部分だけ削ります。

アイドラーのベアリングも、ベルトを挟み込まないように、若干緩く締めます。

これらの対策を行った結果、台座がスムーズに動くようになりました。




Y軸機構が完成しました。
スムーズに動かすために、精度を要求されるので、結構、苦労しました。

3Dプリンタ(RepRapPro Huxley)の組立-フレームの組立

投稿 土 8/ 3 18:06:22 2013 | デジタル工作機 | hotall

まずは、プリンタの基本構造であるフレームを作成します。
このプリンタのフレームは長いネジの金属棒で構成されています。これを樹脂パーツで固定、接合していきます。
ホームセンターに売っているような部材なので、多少頼りない気がしますが、この敷居の低さがRepRapの特徴でもあるのですね。


この文書は個人的なものであり、公式組立マニュアルから私の理解した事柄を補足的に記述したものです。この記述を参考に製作された場合の一切の責任を負いかねます。組立に当たっては、基本的にRepRapサイトの公式組立マニュアルを参考にしてください。






樹脂パーツはRepRap自身で作成されているので、バリは結構あります。




組み立てる前に、やすりでバリを取ります。樹脂は柔らかいので、削りすぎに注意します。




まず、側面の三角形を2つ作ります。
指定された長さで緩く組み立てます。後で正確に長さを合わせます。




二つの三角形を合わせ、残っているねじで固定します。
両方の樹脂パーツがぴったり合うようにしっかり固定するのが秘訣です。
ここでの作業の精度が後の作業に影響します。




三角形の各辺の長さを指定された通りに調整します。
ナットはしっかりと締めます。
二つの三角形の合わせ目がフレームを組み立てた際も同じように向かい合わせになりますので、後でわかるように印をつけておきます。
二つの三角形を固定していたねじを外します。




二つの三角形を繋ぐ棒を組み立てます。写真は底の棒です。




二つの三角形を繋ぎます。この段階では緩く組み立てます。




二つの三角形間の距離が等しくなるように位置合わせをして、一番下のねじから締めていきます。
まず、位置がが固定できる程度に手で軽く締めて、樹脂を挟んでいる両方のナットを同時に両手で締めていきます。
次にスパナを使って、すべてのナットを同じトルクで少しずつ増し締めし、都度、距離を確認します。




増し締めする際、左右の三角形の底辺の棒を板で軽く押さえながら行うと、足の浮き少なくなります。




締め終わってみると、どうしてもどれかの足が浮いてしまいます。
その場合、浮いていない方の足の下に対角に板を引き、浮いている足と対角の足の底辺の樹脂を軽く下に押えます。そして再度足の浮きを確かめてみます。この作業を少しずつ繰り返します。




次に垂直方向の調整を行いますが、重力を利用するので、作業机をできるだけ水平に調整します。
これは必須ではありませんが、次のフレームの水平合わせが楽になります。




フレームを水平にするために、足の下に引く紙を用意します。
私は粒ガムの包み紙を使いました。




まず、左右方向を水平にします。




次に左側の前後方向を水平にします。




左の垂直スライドバーの取り付け穴から小さなおもりを付けた糸を垂らし、下の取り付け樹脂の穴を通します。
糸がたわむ場合は、水で濡らします。




双方の穴が垂直になるように下のU字樹脂の位置を調節します。

この一連の作業を右の垂直スライドバーについても行います。




垂直スライドバーを組み付けて完成です。

3Dプリンタ(RepRapPro Huxley)の組立-はじめ

投稿 土 8/ 3 15:31:42 2013 | デジタル工作機 | hotall

3Dプリンタが話題になり、新たな産業革命と騒がれています。
そのインパクトが社会に対し、どの様に影響するかは考えも及びませんが、製造技術を持たない者が、思い通りの造形物を作ることができるということは、少なくとも私のようなDIYを趣味とする者にとって、強力な道具を手に入れられるということには違いありません。

最近では個人でも購入できるものが出てきました。と云っても取り敢えず買ってみようかなという金額ではありません。
また、低価格のものは、造形物の精度が低く、適用範囲は限られるので、コストに見合うものかどうか疑問が残ります。

そのうち、どんどん価格は下がり、高精度になっていくでしょうから、しばらく様子をうかがうのが賢明でしょうが、私の中の興味の虫が騒ぎ、購入欲を抑えられそうにありません。
そこで、なるべく安いものを手に入れようと決心しました。

調べてみると、現在主流の熱溶解積層法プリンタには組立キットがあり、完成品より安く手に入ります。
組み立てる手間がありますが、DIYが趣味ですので、願ったり叶ったりです。

熱溶解積層法プリンタは、RepRapというプロジェクトで製作方法が公開されており、これを元にしたキットがあちこちで販売されています。
日本のメーカーからも販売されていて、サポートも良さそうですが、今回はなるべく安くすませるということで、本家のキット(RepRapPro Huxley)を購入しました。


この文書は個人的なものであり、この記述を参考に製作された場合の一切の責任を負いかねます。






注文すると2週間程で到着しました。




開封しました。




中身はこれだけあります。

ドキュメントがすべて英語なので苦労しそうですが、ゆっくり組み立てていこうと思います。

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